如 是 我 聞                      文責 能島慶華 (観自在97.3月号)

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   これから日本はどうなって行くのか
      高齢化社会やその他いろいろなことを

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 法主さんは従来のお話を総合して見ると、現在の状態を相当正確に想定

しておられるように思います。沢山の人と会われる、多くの情報が集まる。

人間の行動のあり方を良く知っておられます。そこから現状を分析か判断

かされて、将来に備えられるようです。日常のいろいろな世間の人の疑問

について聞いてみました。今年はセリーグでどこが優勝するかと言うよう

な話ではありません。これから十年後、二十年後、三十年後のことなどに

ついての漠然としたお話です。

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      円安が問題になっていますが?
          これからどうなるのでしょう

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私は経済評論家でも学者でもないから良く分からないけど・・・
昔は8000円もって銀行に行けば100ドルと交換してくれていましたね。 今は12000円もって行かないと100ドルもらえません。
 30万円の給料をもらっている人が、アメリカに転勤になったとします。 昔だったらドルに換算すると3750ドル、円安の現在では2500ドル、単純に 給料が下がったのと同じことです。
アメリカで50ドルで売っていた品物を円高の昔では4000円で買えました。 円安の今では6000円ということになります。
輸入品は高くなります。発電用の燃料、これは良く分かりません。
需要と供給の関係で、油がだぶつけば円安分ほど油が安くなったりすることもあるし、もって安くなって円安が関係ないかもしれません。逆に油が 値上がりしたら、円安は大変なことで、電気代も石油製品も値上がりします。
物を外国に輸出する場合は円安は猛烈な競争力になります。日本で1万 円のものが円高の昔は125ドル、円安の現在は83ドルで売ることかできます。  自動車だと1台300万円のものが円高の昔では3万7500ドルですが、円安 の今なら2万5000ドルです。
 反対にアメリカの車で3万ドルのものは円高の時は240万円ですが、円安 の現在では360万円になります。現在よりは昔は120万円も安く買えました。  国内向けの価格と外国向けの車は仕様も価格設定も違いますから単純計算してはいけませんが、円安では外国は日本に物が売り難いし、日本は輸 出が楽になります。

長野でオリンピックが開かれます。放映権はドルで契約されていますか ら、円安になるほど長野県のオリンピック関係者は嬉しいことになります。多くの輸出関係者は円安歓迎でしょう。
 ですが、外国に進出している企業は複雑です。外国の方が安く出来るので進出したのに、日本でも結構安く出来るようになる、単純にはこのよう になります。
だから円安は景気を刺激し、貿易黒字が増えるでしょう。最近は日本の 経済がおかしいのでアメリカもあまり問題にしていませんが、このままで行くと再び貿易摩擦が起きて日本パッシングが始まることが考えられます。
先進諸国蔵相会議で現在のドル高は適当でないと話しあわれて大体1ド ル120円くらいで落ち着きそうですが、ドルと外国通貨の交換レートは国 と国の話し合いだけで決まるものではありません。
 イギリスはポンドを売りあびせられて通貨が暴落したことがあります。イングランド銀行より強力な金融ブローカーがいたのです。
 金融市場の力が一国の通貨発行銀行の力を上回ったのです。

日銀は大丈夫か?大丈夫と信じたいものです。金融市場の仕組みは複雑 で、日銀が絶対大丈夫という保証はどこにもありません。
皆が円を売ってドルを買えば安全ではないか、と言う人がありますね。 最後には円が無価値になります。皆が売る気持ちなると終りには円を買う人がいなくなります。
 それでドルが高いままでという保証もないのです。一昨年にドル預金をした人は喜ばれましたが、日本経済が破綻する方向の助言はもうしません。
今後の見通しは立ちません。どこで安定するか見えません。仮に1ドル 150円というようなことになると無茶苦茶になります。
行き過ぎた円高も、行き過ぎた円安も日本だけに止まらず、世界の経済 に悪い影響があります。
円安には、日本の財政赤字の削減と景気の建て直し、金融構造の改革が 不可欠です。これか思ったより難しいことです。
政府が本気で財政赤字の削減に取り組まないと大事になります。
 それで、医療の質を落としたりしたくらいでは未だ足りません。消費税のアップでも足りません。
 特別減税の廃止でもあまり役には立ちそうにもありません。
 余程大きな改革、公務員を半分にするとか、郵便局を民営化するとか、銀行の統廃をするとか、年金を半分にするとか、どれをとっても、すんな り賛成出来ませんね。

政治はどのように考えているのでしょうか。多分本当のことが言えない。 やりたいことがやれない。では、出来るだけの努力でお茶を濁して、成り行きに任せる。
仕方がないことです、民主主義の一番悪いところである衆愚政治が主流 になるかもしれません。
とは言いながら、日本人は不思議な適応性をもっていて、大競争時代に なりますが、多分上手に乗り切るだろうと言っておられます。
一面、オレンジ共済やKKCのようなところが未だ残っていて摘発され る可能性もあります。
贈収賄で摘発される人もあるでしょう。
使い込みや横領も、隠しきれないで発覚する例も多いでしょう。
株はどこらあたりが適正なところか未だ分かりません。上手に立ち回れ ば売っても買っても利益は上がりますが、反対に動けば買っても売っても損失が膨らみます。
 素人は手を出さないことです、株屋さんや先物取引きをする人は、他人に美味い汁を吸って貰わなくても自分でやれば良い筈ですが、お客に勧め て自分はやらない、このあたりを考えましょう。
自分の生活は自分で守ることが大切です。どう守るか、常識の範囲内で 行動することが一番安全と言えるそうです。

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   私たち六十歳過ぎの年金は多分大丈夫だが
      三十歳や四十歳の人たちはどうなるか不安
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   年金は低金利時代を予測してない
         痩せるか負担増かどちらかに

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遠からず日本が世界一の老人大国になることは間違いありません。 老後の生活を支える年金は運用されて、積み上がって、利息を伴って配当される仕組みです。勿論国からの援助もあります。ところが低金利で運用 益どころか、損失も発生しているでしょう。
毎月掛けた年金が、これは貯金と同じようなものです。それが、上手く 運用出来なくなった。その上に若い人たちが年寄りを支える仕掛けです。その若い人たちが少なくなってきて、年金をもらう人と拠出する人のバラ ンスがとれない。
 仕方がないから、掛け金を上げたり受け取る年齢を引き上げたりするようなことになります。
 私の(法主)の場合は年間二百万円くらいもらえるようになりますが、長生きをすると、自分の掛けた掛け金の合計より多くもらうことになりま す。右肩上がりの時代もありましたから、多少は掛け金を上回る金額を受け取っても良いと思う
けど、足りない場合は若い人に振りかかるかもしれ ない。 これは心苦しいことです。それに、あちこちに、厚生年金資金で融資さ れて出来た施設が沢山ありますが、上手く経営が行っていれば良いけれど、これも疑問があります。
 それでは民間の年金に加入して上乗せをもらう方法もありますが、誰がどのように上手く運用してくれるか保証を求めるのは、これも無理がある ようです。
 若い人の税金や年金掛け金が所得の半分くらいになる可能性は十分考えられます。
 高齢者福祉国家とは若い人に残酷な制度のように思われます。さりとて、年寄りを山に捨てることもならず、海に流すことも出来ません。私は良い、 若い人はどうなるかと考えると暗澹たる気持ちになってきます。
それにしても年金党から新進党の比例枠で当選した参議院議員は悪い奴 だ、私は参議院のことは良く知らないが、懲戒免職なんて処分は出来ないのかねえ。新進党も人を見る目が無かったと言えばそれまでだが、13位に 置いた奴らは肩身が狭い思いをしておられるだろう。細川さんも元総理だよね一応、全然関係無かったのだろうか、このようなことを言うと名誉棄 損にでもなるのか。
でもね、年金制度自体が国家的詐欺のようなことにならねば良いがと案 じているのです。

行政改革と選挙前には、どの党も言っていたような気がするけれど、私 は惚けたのだろうか。
 どこか、何か変わりました? 国会議員の先生を見ていると皆嘘つきに見えて来ます。それにお年寄りを食い物にした厚生省のお役人と施設の人 たち、この人たちのしてきたことはダボハゼと同じと言ったらハゼが怒りそうです。
 ますます名誉棄損的なことを言いますが、課長以上が悪いことをした省庁はお役人を半減する法律を定めたら、今年中に行政改革が出来るかもし れません。
関西空港に関わる運輸省関係者の腐敗堕落ぶりも、目を覆いたいような 報道ばかりで、いっそのこと飛行機に乗るのは一切止めようかと思うくらいですね。
 高速道路を通れば、何がしかのお金を元官僚に差し上げるのと同じことですし、あっち向いても、こっち向いても誰かに食い物にされている感じ がします。

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    医療保険はどうなるのだろう
       もしかしたら高齢者うば捨て?

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物凄く頭に来ているのは医療の改悪です。私(法主)は死ぬまで飲まな くてはならない薬、と思われるような幾種類かの投薬を受けています。
 1日8種類の薬を飲んでいますが、1日1種類、今度から15円の上乗せ になります。
 1日120円として1ヵ月3600円増額になります。この中には原価10円以 下の薬もあります。
 それが25円になる。お医者さんも計算が大変だろうと思います。その上 に医療費の合計より薬代は多く取ってはいけないらしいので、もしかしたら、余分は自己負担しないといけなくなるかもしれない、もうこのように なったら医療保険ではありません。
今から36年前に「だれもが具合の悪いときに、医療費のことを心配せず に医者に行けるよう」に国民皆保険制度が出来ました。
 それが今回の改悪で土台から突き崩されることになります。
 負担が多くなれば、今まで通りに医者に行けない、受診を控えるというお年寄りが沢山おられます。
お医者さんと言えば高額所得者の代名詞であった時代はとっくに終わり ました。高額な医療機器は確かに医療の進歩になりましたがお医者さんの負担は大変です。
 その上に患者さんが減る。簡単に言えば待合室からお年寄りを一掃したいのではないかと勘繰りたくなります。年寄りは早く死ね、医療保険財政 は赤字だ。年間2兆円の国民負担増という次第です。
 この計画は厚生省と大手薬剤会社の癒着による陰謀だという話しもあります。嘘か本当か知りません。かなり無責任なことを言いますが、厚生省 は薬剤費を3割から5割の定率負担にしたかったのだそうです。
 例えば1日1000円の薬があったとします。定率だと高薬価の実態が浮き 彫りになる、それでは薬剤会社のぼろ儲けが目立つ、この話は全国保険医団体連合会長の言っておられることの受け売りです。
 記憶に誤りがあったら御免なさいだけど、何でも看護婦さんが二交代制になるとかで、酷い日は16時間の勤務になると、もう看護婦さんの顔から 笑顔は消えてしまうでしょう。
 薬価もヨーロッパに比べたら随分高いのだそうです。新薬などは社会保険の被保険者でも一回通院する毎に1万円も2万円も支払う必要が起きて いるそうです。抗ガン剤や特別なホルモン剤などは、外国に比べて何倍も高いそうです。
 今度の医療保健制度の改革案では、病院の窓口で支払う金額が2倍から5倍になるという試算もあります。諸外国より平均して日本の薬は3倍だ そうです。
 そうだ、そうだと、根拠の薄い、うろ覚えで、名誉棄損で訴えられても良い、と法主さんは相当頭に来ておられるようです。
 この号がお手元に届くころには新しい医療保険制度がどうなるか大騒ぎになっている筈ですから皆さんも注意しておいて下さい。

法主さんは、マツダの下請けの成り行きをとても心配しておられます。 大競争時代と国際化の中で、皆さんが柔軟に対応されて上手く乗り越えて行かれるよう祈っておられます。極端な円安もとても心配だそうです。

今年景気がもう少し上向かないと困ったことになると心配されています。 それに、こんな低金利の時代が続くと、利息を当てにしている人は大変だし、難しい世の中だからお金の運用には気をつけようと言われます。

オレンジ共済やKKCのことでは、相当憤慨されています。法主さんは 少々の「わる」には驚かない人なのですが、比例代表制度で詐欺師が当選出来る仕組みと、それを認めた政党は何やと言っておられます。

年寄りは死ね、医者も死ねと言わんばかりの医療改悪法案が国会を通る かもしれません。こんなことをする議員さんはよく覚えておいて、この次の選挙では落としてやりたいものだと法主さんは呼びかけています。






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    心が子供の大人たちが問題を起こしている
      再教育の必要なアダルト・チルドレンたち

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 最近、子供たちの間に白い粉(向精神薬や覚醒剤など)がじわりと浸透しつつあり警察や税関が対策に本腰を入れつつあります。少女の援助交際 と言う名の売春、陰湿な学校や組織の「いじめ」。そのほかにも政治家の汚職、詐欺師の参議院議員の逮捕、ねずみ講的な組織による被害、後を断 たない官僚の空出張、政・官・民の癒着による利益の構造。少し考えれば判断の付く善悪の問題、何かをする時に少し考えることをしない風潮は、 将来の日本にとって大変な問題です。

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   嘘を良心の呵責なしに言う大人
     我儘(わがまま)がそのまま大人になった

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〔清廉潔白〕〔親孝行〕〔兄弟仲良く〕〔思いやり〕〔誠実に約束を守 る〕〔勤勉〕〔世のため人のため〕〔礼儀作法〕〔泥棒はしない〕〔偕老同穴〕などと言う言葉は、もう日本では死語になりつつあります。
 個人の尊厳を主張するように見えて、実際は他人の尊厳を平気で侵害して憚(はばか)らない風潮の世の中になりつつあります。
 ここらで、もう一度各人が自分の考え方や行動の底にある倫理観を見直して、倫理道徳の復興を計らないと日本の将来は世界に冠たる犯罪国家に なりかねません。
 人が生まれて、勉強して、社会人になって、仕事をして、時には病気になって、やがて死んで行く生涯に於いて、もう少し安心して住める国にし たい、法主さんはそのように切実に願っておられます。
 観音院は悩み事や困り事の相談に積極的に乗っています。その多くは、無法な考え方に原因があります。自由で勝手気儘に過ごして、法律を無視 して、他人との約束を破って、他人に害を与えて、不倫が横行して、簡単に離婚して、相談に来る人は加害者か被害者であり、世間が今少しまっと うであれば、苦しまないで済む問題が殆どなのです。
 このようなことで苦しみ悩んでいる人のことを非難しているのでは決してありません。しかし全ての人が大きな意味で「まとも」とは思えないと ころが沢山あります。
 ある意味では、昭和から平成にかけて、現世は地獄の様相を呈しつつあります。ぼつぼつ暗闇を一人で歩くことは不安な世の中になりつつありま す。そのうちに昼間も一人では安心して出歩くことが出来なくなるかもしれません。

 外国を旅行しますと、案内人から「この地域には絶対にいかないようにと釘をさされる場所」があります。日本にもそのような地域が出来るかも しれません。
 日本人は安全は当然だと考えていますが、それがひっくり返りそうなんです。ひったくり、強盗、暴行、運が悪いと殺される、そのような危険地 帯が日本に出現しないとも限りません。
 まだ誘拐ビジネスまでは出現していませんが、このように世情が腐敗堕落の傾向が進展していきますと、とんでもない日本になりかねません。

詐欺師が参議院議員になれるなんて構図は国辱(こくじょく)ものです。
高級官僚と医師が結託して製薬会社からみで摘発されたエイズ薬害事件、公共工事にゼネコンと県知事や市長が癒着して贈収賄事件が摘発される。 厚生官僚と老人福祉施設がからんで検挙される。原油ブローカーから通産省の偉いさんがご一行さまで接待を受ける。
 一々数え上げたら際限がありませんが、お役所の空出張による裏金など、お金を返還して済むような問題ではありません。
 酷しく言えば関係した人は全員懲戒免職。使ったお金は所得と認定して追徴課税、場合によっては業務上の横領くらいに訴追しても当然でしょう。
 プライバシーの保護と公私混同は厳格に分けて考えるべきです。税金の使途は、公共の収支はガラス張りであるべきで、情報開示は当然のあるべ き姿です。
 議員さんの視察と称する海外旅行は半分だか三分の一だかの本人負担ですが、これは全廃すべきです。必要な視察は全額を国や市町村が負担し、 観光旅行は全廃すべきです。一般企業がこのようなことをしたら税務署は絶対に認めてくれません。
 先生と言われる人たちは議会全体が腐敗堕落しています。
 議員さんの視察を案内する旅行社の案内を仕事とする人が「買春だけは止めて下さい、どうしてもなさる方は病気をもらわないように」と注意す る必要があるそうです。旅行前の説明会で、このような注意を受けて海外視察に行かれる先生方は恥ずかしくないのでしょうか。どうしてこのよう な視察をする必要があるのでしょう。

全ての先生方や官僚が堕落腐敗はしていないのは当然なことです。苦々 しく思いながら横目で見ていることも共犯とまでは言いませんが、土壌を構成する一人であることだけは間違いありません。
 誤魔化しの発想は「出来る立場にあること」、「出来る環境があること」、加えて、本人の良心、道徳心、倫理観にあります。
 この人たちが育てた子供は、親のしてきたことを見て道徳心や倫理観を失って成長します。

道徳心の欠如と倫理観の喪失は先ずは親に、続いて教育者に、社会にあ ります。
道徳心は道徳法則にかなっていることです。何かするときに道徳法則に 外面的に一致するだけでなく、「道徳法則に対する尊敬」の動機をもって純粋に法則のために「義務から」行われる場合に道徳的価値を認め、適法 性より高い水準を求めています。
 また客観的倫理の立場では、道徳性は個人的良心の主観性、即ち、法の外面性に対する内面性であり、総合的な人倫の立場からみれば、人倫(じ んりん)の一契機と言えます。

  【道徳心】は道徳を守り、それに従おうとする心で、正邪善悪を
       判別し、善行を行おうとする心です。
  【倫理観】人倫のみち。実際道徳の規範となる原理を良く考えて
       頭に叩き込んで、考え方の基本にもつことです。
  【人倫のみち】とは、人間として他人を思いやる心と相手の立場
       を考えること、大きくは社会全体の人間関係が円満で
       あるように守るべき人としてのみちです。

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    自分の考え方や行動を再点検する時期
      自由は責任と義務をともなって保証される

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だれもが意見を持ち、意見を主張することが出来る。組織は多数決で運 営される。良いことです。
 団体で行楽に行く日の天気は晴れた方が良いのは当然の願いです。「明日の天気は晴れにする」と多数決で決められますか。
 赤信号、皆で渡れば怖くないと言えますか。
 タクシーのチケットをもらって出掛けながら、重複して車代を受け取って、その総額が1000万円を超えたお役所があります。
 みんなで、都合のよいように、何でも決めたり、それが習慣となることが、現在の日本の習慣になりつつあります。ですから、贈収賄や横領や詐 欺、要領良く悪いことをすることが深く根づいています。情報開示や警察の捜査で、今年は沢山の不祥事が発覚すると思いますが、まるでスピード 違反のように捕まったものが運が悪いというような同情論的なことも囁かれる始末です。
 これでは困りますね。これらの不正は、その職場の人たちの道徳心の欠如によるもので、職場の倫理観が世間に通用しない程度の水準に下がっ ているからです。
 皆で相談したり、会議をすることは大切なことですが、決議が世間に通用する水準でなくてはなりません。
一人が、あるいは数人が共謀して悪事を働くことは、これは何時の時代 でもあることで、無くすことは不可能です。
問題になるのは、多くの人の道徳心が失われ、倫理観の水準が限りなく 下がりつつあります。国民的腐敗が進行しているのです。大変なことか起きつつある、起きていると心配しているのです。

これは推察ですが、日本の警察官や税務署員、税関や入国管理事務所の 職員は、倫理道徳の水準が高いとまでは誉めませんが、遵法精神は外国に比較して高いように思います。
外国に旅行して感じることは、入国に際して公然とプレゼントを請求さ れたこともあります。警察官が被疑者を暴行する現場を見たこともあります。日本の警察官や税務署員は精々賭け麻雀を内輪でするくらいで、概し て清潔、誉め過ぎかもしれません。
日本は絶対ではありませんが極めて安全な国です。沢山の不祥事は聞い ていますが、精々不倫があるとか、職場で葛藤があるとか、若いエリート官僚に対するストレスなどで、公務員としては合格点に達していると思い ます。
しかし、定年後の天下り先とか、税理士として開業する際に妙な期待が あるとか、不愉快か、当然かは別として、妙な土壌が社会的に用意されていることも事実です。

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     他人のことをカレコレ言うが
         観音院はどうなっているか?

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「そうですね、先ず私(法主)が喫煙の習癖があることは、とっても良くないことだ」と言っておられますが、藪をつついて蛇を出す諺もあります。
でも、観音院も参詣される方々に道徳的であるか、運営は公正になされ ているか、いろいろとご批判を仰がなければなりません。
観音院は正確に言えば、運営に参詣五十回以上で、成人で、破産者でな くて、禁治産者でなくて、刑の執行猶予中でなければ、ご希望されれば、大体に評議員の空席があります。評議員は五十名ですから、一年に数名の 欠員が自然に発生します。運営に参加したい人は大体ご希望に添えています。
 ご希望に添えない場合は、役員間で猛烈な保険の勧誘をされた場合とか、やたらと縁談を持ち回られるようなことがあると失格します。職員にお酒 を強要したり、カラオケを強要されたり、一杯飲ませなんてやると、これは失格するのが常識ですね。
評議員の中から責任役員十名と監事三名を選びます。学識経験者として、 弁護士さんなど三名を責任役員に特別に選任する規定にもなっています。
役員になられたからといって特別にご寄付をお願いすることは絶対にあ りません。
その方たちによって運営が決定されます。
理非曲直を正す責任は役員さん全体にあります。観音院の運営は表面上 は多数決ですが、議案次第では三分の二の賛成を必要とする事項もあります。
ただし、今までの経験では一人の反対があっても賛成多数で執行したこ とはありません。全員一致の賛成が得られないことは、やらないことが不文律になっています。
法主さんは何一つ権限をもっておられません。住職さんの代表権も役員 会の決議がないことは出来ません。もし、職員が不正をしたり、帳簿上の勘定間違いなどで給与と認定されるようなことが起きた場合、その金額の 二倍を法人に弁償するよう法主さんは供託金を寺に預けておられます。
経理は極めて慎重にします。空出張でもあったものなら、その金額の倍 額が自動的に法人に弁償されます。

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     自分や組織の点検をすること
           身近なことから改めること

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道徳を復興するためには、隠し事がないこと、組織では情報開示が大切 です。一人一人の自覚と反省、行動の点検から取り掛かる必要があります。職権の乱用なんてとんでもないことです。
残念なことですが、嘘を言わない。他人の物を盗まない。約束を守る。 弱者をいたわる。物を大切にする。悪い言葉を使わない。他人に何かしてもらったら「有り難う」と言える。そこらあたりから、やらなくてはなら ないでしょう。
でも、そう思いませんか、国会議員やお役人、一人前の人たちに「お父 さんの財布から黙ってお金を取ってはいけません」。「お年寄りを苛めてはいけません」。「ありもしない物を買ったように誤魔化してはいけませ ん」。「強い者が弱い者を苛めたり金品を要求してはいけません」と教育しなくてはならないのが日本の実際です。

嘘をつくな。泥棒はするな。約束は守りましょう、と国会議員の先生に お願いしたいでしょう。
結婚式の祝辞で「離婚しないように、浮気をしないように、病気になっ た時や失業した時にも、励まし合い、慰め、お互いに仲良くしなさい」と言わなくてはならない時代です。それを忌(い)み言葉として表面上だけ 「お目出度い」で誤魔化してしまうところに日本の現在の問題の根があるのです。
純潔の教育と言ったら笑われそうなくらい子供の性交渉が普遍化しつつ あります。何方さんも自分の中学生の子供が妊娠したり、させたりするのは厭(いや)でしょう。でもテレクラとか、援助交際という言葉くらいご 存知でしょう。子供のことを心配する大人が複雑な異性関係をもっておられることが少なくありません。
 このようなことを非難すると惚けたかと言われかねない世の中ですが、社会全体が性について寛容になっています。
 淫らな言葉を使わない、淫らなことをしない、なんて世の中が切望されます。
 このままでは絶対にいけないと通説に思う昨今です。

お役人の空出張やら、詐欺師の参議院の先生やら、贈収賄やら、何が何 だか分からない世の中ですね。こんなに日本がシッチャカメッチャカになるとは信じられないことですが、色餓鬼・悪餓鬼が横行する餓鬼道?

国会も市長村議会も市町村長もお役人も修身のお勉強が大切です。公約 なんて嘘つき大会ですね。議事堂の入り口に清廉潔白・正直の額でも掲げた方が良いと思います。お役所には「つまみ食いをするな」と表示?

使い込みしても返還すれば片づく風潮はいけない。もっと「世のため人 のため」ということも考える国民性を持ちたいものです。せめて他人の物と自分の物の区別は付く人間になること。こんな事では何でもありの国に。

これで良いのか一寸考えてみましょうョ。世の中の風潮に責任転嫁しな いで、自分のしていることが、良い事か、悪い事か考えて、どうも変だと思ったら改めてみましょう。もう一段上の精神的な環境を作りましょう。

前稿/如是我聞2月号


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