■毎日をどのような気持ちで過ごすかに因(よ)って、吉凶交錯。 気分次第で楽しく生きれれば、これに越したことは無い。 私の人生に多少の影響を与えた俳人は、句会の行われている隣室 で、10月11日の未明に逝(い)った、58歳だったそうだ。 高校時代は、この俳人種田山頭火に憧れたものだ。黒染めの衣に 袈裟がけで、一笠一鉢行乞流転の旅「おちついて死ねそうな草枯るる」 は高校生にはきつい句である。 それから弘法大師さまの伝説が私の今までを支配した。52歳で 引退し、62歳を過ぎて自己の至らざりしを知り、もう65歳か、 当分死にそうもないし、さりとて、後何年生きるやら、物事や人間 には執着がなくなった。煩悩とも縁が切れた。皆で勝手にして下さ れと思って一日一日が過ぎて行く。 ■何のため、何をして生きているかと問われても、答えようがない。 辛いかと聞かれれば、そのようなことは何も無い。不安も無い。 楽しみは、ある。何が楽しいかと聞かれれば、皆さんが微笑んでお られるのを見るのが楽しい。他に無い。 ■生まれて来て、大病で死にかけ、年老いて、やがて死ぬ。 愛別離苦(あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふ とっく)・五陰盛苦(ごおんじょうく)もあった。それは当然で、これ から先も受動的に降りかかるだろう。その時その時になるべく平然 と親しむ。 ■要するに苦しみは何もなくなった。残されたのは微笑みだけだ。 家族のことや子供のこと、知人やお世話になった方々、なるべく苦 しみに沈まないように、と言うくらいしかない。 ■世の中は捨てたものでもない。十分に楽しみなさい。ご修行なさ い。なるべく失敗をなさらないように、挫折されないように願って います。真面目にです。 ▼で、他の事は私は知らない。 厄介なことや難しいことは関わりたく無い。それは当然でしょう。 まあ・・ね。出来ることはして上げます、出来ないことは出来ない。 ▼無責任ではありません、大切に考えて、一生懸命に拝み、真面目 に祈ります。 ■後は御佛(みほとけ)様と皆さんの「ご縁」次第です。 ▼災難は人を選ばす、貧富を問わず、年齢性別を問わず、時と場所 を選ばず降りかかります。なるべく世の中は平和で静謐(せいひつ) な方が望ましい。経済のことは誰にも分からない。巻き添えを食っ たら右往左往すること。 ■この世に御佛様の慈悲があることを証明し、自然の恩寵(おんちょ う)を有り難く思い、倫理観を高く、小欲知足(しょうよくちそく)で、 相手の立場で考えながら大吉で生きようよ。 ※大吉の人生が良い。そのためには四苦八苦から解脱(げだつ)した 方が良いと言っているの。これは難しく考えると大変なことになる から、何もかも有り難いと考えて受け止めると良いでしょう。 善意に受け取ると安心して住む場所と、なすべきことが与えられま す。善意に勝る悪意なんて、有ると思っただけで終り。 ※私(法主)の考え方を、自分の都合の良いように安易に解釈しない ことが肝要です。言われる通りにして騙(だま)されて、愚痴を言う ようでは、小利口な才覚で生きた方が良いですよ。皆さんが私のよ うな考え方になると、世間が大変です。 ※今日のことは今日の内に済ませて置こう、明日生きているかどう か分からないから−。生きているかも知れないので、明日のことも 少しは今日の内にやって置こう。2010年のことも少し考えて置きま しょう。