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法主さんの日常  (97/05)

                                
   
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法主さんは元気です。心配いりません
          
多忙で出掛けることが出来ないだけです

   
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      奥さんの手術も無事に済みました
             すっかり元気になっておられます


 3月の22日に法主さんの奥さんは左乳房に「しこり」を見つけられて
直ぐ病院に、検査結果24日に入院、25日に手術と慌ただしいことでご
ざいました。「無事に帰って来るから心配しないで」と笑顔で行かれまし
た。法主さんは「大きなことではない、御佛様に良く頼んでおく」と言わ
れて心配される様子はありません。手術の結果は良性の腫瘍で、4月早々
に退院されました。あるがままに受け取ると口で言えますが物凄い信頼関
係のご夫妻だと思いました。
 
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   生老(しょうろう)病死は避けられないこと
         ならば、良い方向に考えることに

 
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昨年の秋に胆嚢摘出手術を受けられたばかりで、再度の入院ということ
で、ほんとうに気の毒に思いました。でも奥さんは月末の支払いの手配と
決算の手配を済まされて、月を越すように平然と、いいえ、笑顔で病院に
行かれました。
法主さんも「御免ね、女性の病室に見舞いに行けない」と言って見送ら
れていました。
 少しばかり冷静過ぎる方だと思いましたが、それは私の法主さんに対す
る大変な誤解でした。
 翌朝、手術の当日、法主さんが見当たりません。病院に行かれたと思っ
ていましたら、朝早くから内持佛(ないじぶつ)で法主さんはずっと拝ん
でおられたのです。朝御飯も昼御飯も食べられませんでした。だれも気が
付かなかったのです。

法主さんはしばしば内持佛で何かあると礼拝(らいはい)しておられ、
このような時は絶対に声を掛けないのが観音院の決まりです。
 礼拝の途中で声を掛けると、心の中で組み立てられている祈願や礼拝の
内容が乱れるので「そっとしておいて欲しい」と願っておられるからです。
 これは原稿をワープロで打たれている時も同じです。頭の中にタイトル
4行2段、本文21行。3段25行。4段写真12行、本文13行というように割
り付けが出来ていて、途中に会話や用事が入ると割り付けが壊れるのだそ
うです。
そのようにして、1ページずつ、どうかすると12ページくらいを頭に入
れて、仕事をしておられます。
 1行は15字と、25行、4段組、それを頭の中に置いて、起承転結を考え
ながら12ページや18ページの文章を作られる。そして1行も過不足が無い。
重複も殆ど有りませんし、訂正は誤変換くらいです。
 改行は一字下げるとか、句読点はぶら下げるとか、禁則処理を頭の中で
済まされています。
 法主さんの口述筆記をする能島さんは大変ですが、思ったよりは苦労さ
れないそうです。
 ワープロ入力を職業とされる派遣社員さんが、「このように楽に口述し
て下さる方に出会ったことが無い」と感嘆しておられました。特に、ぶら
下がりの句読点を次の行に送らないよう指示して、それから1字下げるこ
とに出会ったことも聞いたことも無いと驚いておられました。

礼拝や祈願も、原稿を口述されるのと同じように、細部まで組み立てて
修法されています。
 ですから、物凄い集中力と記憶のファイルと書式をメモなしで一旦記憶
されていて物事をなされているのです。
 決して冷静とか、情が薄いというような次元ではありません。
 奥さんに限らず、私たちや皆さんについても、濃厚な情を整理してもっ
ておられます。
 手術の前にお医者さんから説明が無かった、だから心配は無い。さりと
て検査して直ぐ入院、手術ということは、早期発見で心配は無いと考えら
れたそうです。
 法主さんは気の弱い人に頼まれて病人の家族ということで手術の説明を
聞いて上げられることがあります。話の内容よりは、お医者さんの表情で
手術の難易度を判断しておられるそうです。

何時だった忘れましたが、信者さんの手術に頼まれて立ち会われました。
上手く出来るかどうか分からないと大変に深刻なことを告げられていたの
です。
 その時のお医者さんが鼻唄まじりで手術室に入るのを見て「これは大丈
夫」と家族を慰めておられました。お医者さんの緊張度を見て、難易度を
見ておられたのです。
 周囲の状況を丁寧に観察して、物事の成り行きを予測される、何かが起
きると、済んだことは悔やまない、これから先をどのように良い方向に考
えるか、プラス思考と申しますが、これは素晴らしい考え方だと思います。
 どんなに辛いことがあっても、それは全て済んだことなのです。予想さ
れる困難については、慎重というより、興味をもって、好奇心と言えるか
もしれません。細心の注意で気配りして対策を立てられる、成すべきこと
をして天命を待つような性格なんでしょう。

法主さんのお世話をしていて強く感じることは真面目な佛教徒であるこ
と、瞑想(めいそう)と礼拝が中心の生活で、奥さんとは御佛様を媒介と
して強固に結ばれているように思えます。不信感とか被害妄想のようなも
のが全くない確固とした信頼感がおありなのでしょう。
 これは私たちとの関係も同じことが言えます。
好奇心と閃(ひら)めき、炎えるような情熱、怯懦(きょうだ)を却け
る勇猛心、それらを維持する逞しい意思。信念と自信と希望と信仰が法主
さんの全てです。
 法主さんの机のガラスの下にサムエル・ウルマンの「青春」という詩が
挟んであります。
 この机を掃除する度に法主さんは私たちよりは若い心をもっておられる
と思います。
今年になってから、法主さんはヘール・ボップ彗星に夢中になっておら
れます。双眼鏡で見ると美しい尾が見えます。直径が30kmとか、正体
は氷のような星だとか、1秒間に200tくらい蒸発しているとか、太陽
に反対の方向に尾を引いているとか、好奇心に炎えておられるようです。

病気になった時に最悪を覚悟することは大切なことですが、良くなる、
必ず助かると思う心が病状を随分と良くするそうです。
 たくさんの方々が癌だと自己診断して落ち込んだり気力を無くしておら
れますが、最近のお医者さんは癌は癌だと説明されます。心配はそれから
することにされては?

癌だと診断されても大多数は助かるようです。転がり回るほどの激痛で、
医者嫌いが病院に行ったら胆嚢に小さな石が出来ていて、溶かす薬を飲ん
だら、すっかり良くなった話なんて、ごろごろ。先ずは医者へ行くこと。

祈願して病気が平癒(へいゆ)することがあるか、あるようです。願わ
れる人の心と祈願する僧侶と御佛様の心が通じあった時に、説明できない
ようなご加護(かご)があるようです。
 絶対に平癒するか? 駄目なこともあります。祈願して全員が助かるな
ら死ぬ人はいなくなります。奇跡としか説明できない場合もあります。

西北の空、夕方8時ころ低い空を双眼鏡で探す。へール・ボップ彗星が
見えます。彗星ならまたやって来る。その時までと言うと2000年後とか、
今世紀最後の話題の彗星を見る。法主さんと共通の話題がもてます。



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