如 是 我 聞 

                     文責 能島慶華 (観自在97.1月号)


     旅の恥は、かき捨てとは良い諺(ことわざ)
          聞くは一時の恥、聞かざるは生涯の恥


 観音院の日常は大変に充実していて、一日のあいだに喜怒哀楽が世間の
百倍もありましょうか。十年一日の如しと、しみじみ、いえ、そのような
ことを考える暇もありません。では余裕はと言いますと、幾らでもありま
す。ここはやり甲斐のある場所です。生き甲斐のある場所と言ったら適切
でしょう。勉強する機会がある。好奇心を満足させることが出来る。他人
に支配されたり命令されたりして物事をする場所ではありません。皆さん
も私たちの生活に参加して下さい。


やってみなければ何もできない
        公序良俗の範囲なら何でも可能


この世に旅に来たつもりで
       知らないことは何でも聞く


聞いて、教えてもらって、何でもやってみなさい。これが観音院の法主
(ほっす)さんの基本的立場です。馬鹿だと思われても、低脳だと思われ
ても良いではないですか。
 私はインターネットを使って仕事をするなんて、一年前までは思いもし
なかったことです。私だけではありません、最高は八十六歳の高齢者から
満三歳の幼児まで、何とかやれるインターネットです。
 これは面白いものです。観音院に参詣されて、折角十六台ものパソコン
が高速電話回線に繋いであるのですから、何方さまでも触ってみて下さい。
もっとも、嵌(は)まってしまって、結婚し損ねた、というようなことに
なっても責任はもてません。
 だれにでも出来ます。電話はだれでも使えるでしょう、あれに毛が生え
たようなものです。
 もっと詳しく説明すると、電話とファクシミリとテレビとワープロと、
ゲームセンターが一緒になって我が家にあると面白いでしょう。
 腹が立てば大声で叫べる、不満があれば世間に広くうったえる、差別扱
いなんか一晩で片づくような手段でもあります。
 カラオケも出来れば、買い物も出来る、「お化け」も出る。何でもあり
の面白さです。
 それを「この年で」とか、「機械は苦手」だとか、色々と逃げていては
人生は面白くなりません。
 海外旅行をしたような気分にもなれます。美術館や博物館にも行けます。
 少しばかり電話代は、すっかり嵌まり込んでも二万円くらいのことです
が、新聞代は不要になるかもしれません。

 やらない理屈はいくらでも言えますが、一寸勇気を出して、勇気ほどで
はなくて、その気になれば簡単に始められることです。
 法主さんは六十四歳か五歳ですけど、放蕩(ほうとう)の限り、これは
言葉が過ぎました。人生を随分と楽しまれています。
 今年はですね、何か物事を始める年にしてみましょう。観音院はお力に
なります。もっともっと頼りにして下さい。


寺子屋は月謝のいらないところ
       今年は大々的に力をいれます


 インターネット教室やらケーキ教室やら、いろいろ始めて経済的に大丈
夫かと、よく質問されますが、心配いりません。寺小屋は本来そのような
ところです。
 法主さんから盛大にやるよう激励されていまして、支出を決裁する監事
が全員同意しています。
 問題はいくら笛を吹いても人が集まらないと一巻の終わりです。
 一生懸命に皆さんが喜ばれるような仕掛けを用意しても、皆さんの腰が
引けてしまっては、どうにもこうにもなりません。
 何か、怪しからんことを企んでいるのではありませんから、気軽に参加
して一緒に楽しむよう、一寸前向きになって下さい。

 寺子屋の理念 
 お坊さんが近所の子供さんに読み書き算盤を教えたことが始めだろうと
思いますが、月謝がどうのこうのと言うようなケチな話は伝わっていませ
ん。多分優しいお坊さんが暇つぶしに始めたことだろうと思います。
 観音院は、この寺子屋の考え方を忠実に再現します。ですから、何でも
全部無料、親切を運営の基本理念にします。
 寺子屋は実は現在でも大変に人気があります。高齢者のための教室はい
ろいろあるようですが、親切という点では今イチです。
 ですから、月謝を出して習ったが、どうも理解出来ない、分からないと
いうような事柄を納得が行かれるまで面倒をみます。
 八十過ぎた人にスポーツカーの運転を教えるような無謀なことではあり
ませんので、何方でも遠慮なく参加して下さい。
 どうなるか分からないが「やってみよう」という考え方をもつようにし
て下さい。
 「海の教室」では船舶の運転なら六十五歳くらいまでなら面倒をみます。
やる気がある人なら、何歳でも協力します。釣りであれば年齢不問です。
 「ケーキ教室」は年齢不問です。一緒に作って食べて、お土産をお持ち
帰りになるだけくらい簡単に考えて下さい。家で作られようと作られまい
と、集まって「ガヤガヤわいわい」されるだけでも人生が楽しくなります。
 「音楽教室」も同じことです。家に眠っているギターがあれば参加資格
はOKです。音合わせくらいはして上げます。
 「俳句教室」も同じことです。五、七、五の世界以上に楽しむことがで
きます。あなたの俳句がインターネットに乗って日本中に広められます。
 今年は何かを始める年にして下さい。何かをやると人生が楽しくなりま
す。何かをやると失敗もします、旅の恥はかき捨て、この世に旅に来たと
思えば良いのです。
 ついでながら、何かに興味をもつなら、持ちつづけると良いようです。
法主さんは、何かに興味をもつと十年、どうかすると死ぬまでもち続ける
と言っておられます。
 このような執着と、駄目だと判断したら二度と近付かない決心が法主さ
んを支えているようです。
 法主さんが出来ると言われることはプロですし、出来ないと言われるこ
とは本当に、間違いなく出来ない、あっさりしたものです。
 これからの世の中は何でもやってみる態度が大切と言われます。

思いついたら、何でもやってみようよ!
          やってみなければ、結果が見えないね


人間は自由に行動出来るところに、人間の価値がある。思い切って旅に
出ることが大切と言われます。
 旅に出れば不自由も危険もあります。世間体とか、年相応にとか、女だ
てらにとか、近所付き合いとか、家族と相談してとか、親の希望とか、世
の中はしがらみと拘束だらけですね。
 法主さんは「果報(かほう)は寝て待て」とか「棚からぼた餅」という
考え方をもっておられません。
 多少の危険と、少々の恥をかくことと、それは覚悟しておくことですが、
宝くじは買わなければ絶対に当たらないものです。
 もちろん、法主さんは美味い話に手を出せなんて言っておられるのでは
ありません。
 パチンコで小銭を稼げとか競輪やボートも行ってみなければ楽しさが分
からないと言っておられる訳でもありません。

ですが、資金的に余裕があれば独立もチャンスかもしれません。
 結婚に踏み切るのも、ここらあたりが決断の機会でしょう。離婚もなん
て言ったらこれは大分問題がありますが、辛抱の限界に来ているかもしれ
ません。家庭の事情とか近所付き合い、親戚関係なんて考えていると何も
できません。
 支店を出すのも、家を建て替えるのも、設備投資をするのも、今年は前
向きに考えても良いでしょう。物事を慎重に、慎重の上にも慎重にするよ
う望まれる法主さんが、こんなにあふって下さることは珍しいことです。
 物事をするにはリスクは付きものですから、ご自分で考えて、前向きに
プラス思考で考えて実行されるべきです。
 法主さんが勘で言っておられるのですから、当たるも八卦(はっけ)、
当たらざるも八卦くらいに考えて下さい。責任はとりません。
 今年は、吉凶が激しく交錯する年になりそうですから、上手に上げ潮に
乗れば、とても面白いことになりそうです。

見えない鎖を断ち切ること
      少しの勇気は必要になりますが


 生活のため、親のため、子供のため、職場の責任、人間として倫理、な
んて、いろいろありますけど、早ければ五十年、遅くとも百年で皆死んで
しまいます。
 これらは、大切なものですが、考えようによっては馬鹿馬鹿しいものも
たくさんあります。
 法律は怖いから触れてはなりません。脱税もしない方が良いと思います。
高利の借金もしない方が身のためです。
 他のことは、少々外れても宜しい。多少の親不孝も可、家族に心痛させ
るのも仕方のないこと、知人を失うこともあるでしょう。上司の信頼を裏
切ることになるかもしれませんね。
 何かをする時に、だれからか憎しみを受けることと、犠牲も出るでしょ
う。
 でも、現状に飼い馴らされているよりは、抜け出すことに、人としての
意味ある生き方があります。
 今年は勇気をもって一歩足を踏み出しなさい。自分のためです。

無責任なことを言いました
       多少はワガママもしてみること


 多少、元気を出しなさいと申し上げたのは、不景気か超低金利かリスト
ラか知らないけど、皆さんがあまりにも元気がないからです。
 インターネットを始めてみなさい、と呼びかけていますが、喫煙を始め
るよりは簡単なことなんです。喫煙は悪癖?の一つですが、パソコンを習
うことも、インターネットを知ることも、副流煙ほど他人に迷惑は掛けな
い。
 ケーキ教室で皆でケーキを作って、お喋りして、お土産を持って帰る。
俳句教室で一句ひねってみる。音楽教室でギターを習ったり、カラオケを
歌ったりする。海の教室で魚釣りに行く、これだけでも相当人生が楽しく
なります。
 高齢者だから迷惑をかける? 結構です、迷惑を受け入れます。子連れ
だから迷惑をかける? もうそのような発想は止めにしましょう。
 しかも全部無料なんです。これくらいのことに参加出来なくて、何も出
来ません。
 浮気をしなさい、博打をしなさい、不倫をしなさいと言っているわけで
はないのですから。

 生涯学習と言う言葉がありますが、生涯努力家、生涯遊学人、生涯楽し
む、そのような考え方を生活に導入して下さい。
 みんなが何か道楽を始めたり、車を買ったり、家を立てたり、海外旅行
に出掛けたり、今年は動いてみましょう。
 大切なことは情報入手と情報開示です。どこに何かあるか探してみるこ
と、それとどのように対応するか周囲に相談することです。
 襁褓(おむつ)をしている寝たきりの人は、襁褓を外して立ち上がる、
子供連れの人は育児に追われないで、たまには、子供を保育園や託児所に
預けて外出する、邪魔者にされている人はなるべく居やすい場所を探して
遊びに行く。その場所し機会を提供したいと観音院は考えているのです。

今年を運の良い年にしなさい
       良い運は掴む努力が必要です


 観音院で正月から二月の節分にかけて、厄除(やくよ)け招福の祈願
(災難を受けないよう、幸福がもたらされる祈願)をするのは、一歩足
を踏み出してもらい、慎重に過ごしていただいて災難から逃れる「運」
を掴んでもらうためです。
 災難は善人も悪人も平等に降りかかりますから「良き運」も大切にな
るわけです。


良き運を掴むためのコツ
      守られている実感をもつこと


 観音院の萬倍さま(通称・萬倍稲荷と言われる)は「世のため人のため
に尽くしたい」という基本を胸に刻み込んで祈願すると、その人の福徳知
恵を萬倍にして下さると人気抜群です。
 十円お供えして、祈願したらハンドバッグの中の八十一円が八十一万円
の硬貨になって、ひっくり返ったとか、バッグの持ち手が千切れたと言う
話もありますから、一万円を供えて一億円の宝くじが当たるなんてことも
あるでしょう。このお金で、世のため人のためにならないようなことをな
さったら、どうなるか知りません。
 いろいろありましょうけれども今年は幸せを掴んでやると思って高揚し
た気持ちで参詣して下さることを願っています。

世の中には簡単に手にいる楽しみがあります。しかし、手を伸ば
 さずに取る方法はありません。あれこれと考えて、皆さんの意見
 も聞きまして設備したものです。気軽に遠慮なく使っていただき
 たいと念願します。

青春とは年齢のことではなくて心の若さなんです。好奇心、創造
 力、逞(たくま)しい意思、もえる情熱、勇気、何かやってみよ
 うという冒険心、このような気持ちを、観音院は大切にしたいと
 願います。一緒に前進しましょう。

希望や理想を失うと死が近づきます。情熱を失うと精神が萎(し
 ぼ)みます。猜疑(さいぎ)心や不信感、不安や恐怖、失望など
 が、人を老いさせます。年齢は70歳であろうと16歳であろう
 と、探究心があれば、青春と言えます。

人は信念と共に若く、疑惑と共に老いる。人は自信と共に若く、
 恐怖と共に老いる。希望ある限り若く、失望と共に老いる。
 大地より、神佛より、人より、美と喜悦、勇気と壮大、威力との
 霊感を受ける限り若くある。


前稿/如是我聞12月号次稿/如是我聞2月号


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