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月刊「観自在」六月の歳時記 (水無月♪みなづき)

 

夏は万物が活動的な時節

 六月二十一日は夏至(げし)、緑濃く、
日差し輝く太陽の季節です。
 夏は明け易く「短夜」といわれます。
昼が最も長くなり、朝早く明けて、日差
しも強くなります。

 春は日長、秋は夜長、冬は短日という
表現は言い得て妙ですね。夏の朝は明る
く気持ちの良いものです。毎朝、草木の
花々の開花も楽しみになります。

 夏は何といっても風邪を引きにくく体調を整えやすい活動的な季節です
が、勉強や趣味、読書がはかどり、楽しめる季節でもあります。
 皆さまも何か定めて、年齢を超えて勉学を楽しまれて下さい。
 観音院では夏越法要が始まります。ご加護のもと厳しい夏を無事に乗り
切って参りましょう。

大地の緑潤う梅雨の頃
 梅雨は鬱陶しい時節とされますが、国土の山野を潤し、農作には慈雨と
もなります。雨は大地を潤し、さまざまな汚れを洗い流してくれるかのよ
うです。
 雨が豊かなことは、緑豊かで喜ばしいことです。しかし多雨は災害にも
つながりやすく、よく点検し、防備が必要となります。
 梅雨入り、梅雨明け…、やがて盛夏のおとずれ、豊かな雨は河川湖沼に
満ち、流れ、潤い、一年の豊饒に導かれてまいります。

色も香も鮮やかな花が多く
 梅雨の六月頃によく咲いている梔子(クチナシ)は強い芳香のある白い
花ですが、実が熟しても口を開かないから、といわれます。
 このクチナシは茜(アカネ)科の花で、古より梔子色といわれる黄色の
色素を利用してきました。夏近くなると、緑濃い葉の中に白色の六弁花を
しっとりと開き、情熱を秘めたような芳香を発します。
 この頃になりますと、月下美人の開花の便りもよく頂きます。この花は
四、五時間でしぼみますが、純白の大輪で、美しく香りの良い花が咲き、
好まれています。
 以前に、咲く直前の月下美人を鉢ごと持って来られ、御佛前にお供えさ
れた方がおられましたが、まことに淡く優雅でした。
 朝顔は朝咲く花、朝の容花(かおばな)という意味もあるそうですが、
ヒルガオ科のツル性の草です。熱帯アジア原産といわれ、わが国には中国
から渡来し、江戸後期に盛んに改良されたといいます。小振りなものは庭
が無くても、窓辺でも楽しめますね。
 品種が多く、色は白・紫・紅・藍も鮮やかに、縞模様や絞り、また、形
も大輪、小振りな花、獅子咲きなど楽しいものです。


皆さまから俳句・短歌・川柳のご投稿を頂きました

白川美昌さん〔広島県安芸郡〕
   −愛猫タマに贈る−
     美男子の子ネコ愛でつつ日向ぼこ
     ワンワンとネコのいたずら知らせおり
     こわごわとのぞく子ネコや池の鯉
     腕まくら子ネコと眠る昼下がり

打越紫香さん〔広島市東区〕
   −大般若転読法要に捧ぐ−
     御大師に似て黙ふかき法主さま
     護摩の炎の荘厳にして院家さま

高辻さくらさん〔広島県安芸郡府中町〕
     七回忌終えて佛と対話する

田中智華さん〔広島市佐伯区〕
     柔らかきたんぽぽの花散り行きて
           明日の命のいとおしきかな
     朝の駅鳩飛び来る我が前に

すみれさん〔広島市安佐南区沼田〕
     春眠とグルメに弱き我が心
     笹しずく重きに耐へて子に委ね
     新緑も唯みどりとはなかりけり

鶴岡九晃さん〔広島市中区東千田町〕
     古里は今もメダカの居る所
     落ちついて行けと時計に教えられ
     もう夏と思えば空も広く見え


六月は古来、夏越法要の月
 運が良い、善い人とめぐり会うことなどは自分の計らいを超えた幸運な
できごとです。六月は一年の半分の節目としてさらにご加護頂かれ、皆さ
まにはご活躍いただきますようにお祈り申し上げます。

勤勉に、一歩前に踏み出す
 自ら何かを願い、何かしてみることから運も開けてまいります。体調を
整えて、ものごとは明るく前向きに考えてまいりたいものです。
 夏場は特に冷房の温度に注意したり、水分の補給を十分にして、暑い夏
を乗り切って下さい。六月は夏越法要に、皆さまお参り下さいませ。純照



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