月刊「観自在」七月の歳時記　（文月♪ふみづき）

◆盛夏　花も美しく咲き輝き◆

　夏は山に野に、海に川に青空
が広がり、真に壮快な季節です。
　街々の街路樹や花壇の草木も、
夏の光を受けて緑濃く、花々も
鮮やかな色彩を輝かせています。
　玄関先の鉢植えも丹精に応え
て日々愛らしい花を咲かせて、
見る人の心を潤してくれます。
　夏の花、向日葵〔ヒマワリ〕
は夏の眩しい日差しに似合う花、
花言葉は光輝といいます。
　立葵〔タチアオイ〕は真っ直
ぐな茎に美しい形の花、夏の盛
りに次々と花を咲かせます。

　ブーゲンビリアは南国の花、オシロイバナ科でカズラ（葛）属の植物で、
色鮮やかなのは花びらではなくて苞葉（ほうよう）と呼ばれているそうで
す。紅・桃・白色など、いろいな種類があって真夏に相応しい美しい花で
すね。
　夏の野の薊〔アザミ〕は好みが分かれますが、花言葉は独立、厳格など、
世界の各国で良いイメージの花言葉があります。刺が汚れを寄せつけない
として乙女の清純さを表す花言葉も伝えられています。
　暑い日差しに咲く昼顔〔ヒルガオ〕、少し小振りな桃色の花など見ます
と、可憐でゆかしくに思いますね。
　沙羅（しゃら）の花、夏椿の別称ですが、清々しく上品な花の姿は国を
超えて愛されています。
　百合は種類が増えて、大輪の香りの高い花が多くなりました。花の形が
美しく清楚な百合は、み佛さまにお供えされることが多く、ご本堂は清香
が漂います。

　さて、夏は活動的ですが、健康管理も工夫が要りますね。明るく涼しい
朝方を楽しみ、体内時計を狂わせないよう規則正しい生活をしましょう。
冷房で身体を冷し過ぎないように注意が要ります。
　冷たい飲物は多量に摂らないように、麦茶やほうじ茶など胃に優しいも
ので水分の補給をします。
　背筋を伸ばしていると清潔感がありますね。歩幅を広く、少し早歩きす
るのが良いそうです。

◆七夕に目標を立てて祈願する◆
　毎日の生活、雑事や家事に追われるような感じですが、何か目標や習得
したい事があれば、前向きさに差が出てまいります。
　無理をせず毎週でも続けると結果が残ります。趣味や技能習得、書道、
絵画、流行のパソコンやインターネットも良いし、何か習得したいと願う
ことが大切です。
　皆さまもご遠慮なく寺子屋各種教室に遊びにおいで下さい。

◆「幸福の木」はリュウゼツラン科で白い愛らしい小花を咲かせます。夜
開花し、香りは月下美人に似ています。白小花は一夜で萎みますが次々と
花開かせます。

◆皆さまからのご投稿のご紹介◆

▼山口月美さん〔広島県大竹市阿多田島〕短歌
　　　み仏にご先祖に
　　　　　ささげた旬は豆飯ともに味あう今日の喜び
▼高辻さくらさん〔広島県安芸郡府中町〕俳句
　　　　　雨蛙やっと見つけた愛らしさ

▼白川美昌さん〔広島県安芸郡〕俳句
　　　　　萬倍会（まんばいえ）ふくよかに見ゆだるまさま
　　　　　尼僧さまの笑顔優しき萬倍会
　　　　　お大師の御前に聞こゆる蝉しぐれ

▼田中智華さん〔広島市佐伯区〕短歌と俳句
　若き身の癒ゆることなき病持つ君生き給えせせらぎの如
　群雀何にたまげて飛び立つや

▼すみれさん〔広島市安佐南区沼田〕俳句
　　カサブランカの香り追ひくる大広間
　　早朝の大般若への道若葉風
　　寺子屋の四方山ばなし西日入る

▼鶴岡九晃さん〔広島市中区南千田西〕川柳
　　み佛に新種の花を供えたり
　　植木市今年も夢の鉢を買い
　　夏バテを忘れる朝の散歩道

◆七夕は美しくなつかしい行事◆
　七夕は家族そろって楽しく過ごせる行事のひとつですね。
　善き目標を立てて、願いをこめて「五色の短冊」にしたため、さまざま
な技芸の上達が祈られます。
　充実して生きたいと思う時は目標を立てて、五色短冊や護摩木に書いて
みられると心が明かになります。
　七月六日はご家族の皆さまでご参拝下さい。純照