如 是 我 聞 

           文責 能島慶華 (観自在97.5月号/続き(2)

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   供養は何故しなくてはならないのか
        したい人がする。したくない人はしない

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 供養するという発想には霊魂があるというアブナイ話をしなくてはなら
ない。ある観光会社の社員寮に幽霊が出ると社員が入居しても直ぐに出て
しまう、社長も幹部も一笑に付していた。ところが、外国人のダンサーを
この寮に滞在させたところ、震え上がって騒ぐので理由を聞くと「幽霊が
出る」とのこと。これは本当の話だと、観音院に相談に来て、住職さんが
出向かれて読経されると、以来、何事もなく、あれは何だったのかと当分
の間、話題になったことがある。

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   ある学生さんと先輩の幽霊体験の話
        その先輩に導かれて観音院に
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もうだいぶ昔の話ですが、広島市西区の南観音町のアパートに市内の大
学に通学される学生さんが二人で住んでおられました。
 ところが、ある日、夜更かしをして勉強している深夜2時ごろ、突然に
寒けがして、部屋の中に薄い人影が現れたのです。
 「お化け」とか「幽霊」の存在を簡単に信ずるような育ちも環境も経験
したことのない若者たちですから、奇妙な幻覚を二人揃って見たことにし
て、その場は済ませたのですが、思い出しては「あれは何だったのだろう
か」と話し合いながらも共通の秘密にしておられたのです。
 もちろんアパートを変わることもなく住み続けていました。
 ところが、その後も、ホラー映画を見るように奇妙な体験をすることに
なったのです。
 夜中に胸苦しくなる、隣に寝ている友達は何か悪い夢を見ているように、
うわ言をつぶやいている。
 そのようなことを交互に続けているうちに、これは何やら不気味なこと
と受け止められました。
 他人に相談することも恥ずかしいような出来事です。ですから、内緒の
内緒の話だったのです。
 出たのです。また。たまらずに相談した友人に観音院を紹介されて二人
揃って来られました。
 相談に乗られた住職さんがご供養に行かれて、一件落着です。
 嘘のような話です。お二人とも敏感とか、神経質とか、特別な信心深い
家とか、そのような格別な事情はありません。
 これはお二人だけの体験です。それから、どうされたか−、このような
話をすると法主さんから叱られますが、世の中には説明の出来ないことが
沢山あります。そのアパートは取り壊されて、跡地には立派なマンション
が建築されています。マンションを建てる際にお骨が沢山出て来て、建設
業者の方が観音院に納骨と供養に来られたのは何かのご縁でしょう。

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  私の見た不思議な光景と雰囲気
    日が暮れているのに西日が差す
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私が観音院に来て法主さんの不思議を見ることがありました。
 それは冬至のころ、法主さんに夕食の案内に言った時のことです。
 法主さんは執務机の横に何時も沈香(じんこう)を焚いておられますの
で、応接室は清浄な香りに満ちています。
 その時は、いつもとは異なる雰囲気がありました。法主さんの椅子は西
に向いています。だから西向きに座られていて背中を見ることが出来ます。
 ところが、暗い筈の障子が眩しく輝いています。一歩足を踏み入れたも
のの、立ち竦んでしまいました。5分か10分か、随分長い時間が流れたよ
うに思います。
 それから、障子が暗くなり、法主さんが後ろに向かれて、私に微笑まれ
た時に、法主さんの全身から静電気のようなものが輝いていました。その
お顔は御佛様のように思えました。
 このような現象に似たことを船乗りさんが見られることがあると聞いた
ことがあります。それとは異なるような気がします。
 それは、光の中心に観音様のようなお姿を見たからです。
 これは疑問を感じたり、何だろうかと考える気持ちは全く起きませんで
した。素直に幸せを感じることが出来ました。
 法主さんは奇異を語ることを禁じておられます。でも一度は話しません
と私の胸の内が釈然としません。錯覚とでも、幻覚と言われても弁解しま
せん。私自身の体験したことです。

 この原稿を書くことに、法主さんに許可を得ることについて「不思議は
余り語るな」と釘を差されはしました。
 でも、このようなことがあると一度は話して見たい私の気持ちが理解し
ていただけますでしょうか。
 「永く生きていれば理解を越えたこともある」と法主さんは言われます
が、何とも不思議なことです。
 どなたか説明ができれば教えて下されば幸いです。
 法主さんから説明を聞くことは拒絶されました。このような現象は法主
さんが修法中は多くの職員が出会っていることです。
 これは、法主さんが超能力者であるとか、奇跡を起こすことが出来る人
であると、妙な売り込みをするためでもありません。
 法主さんには沢山のファンがおられます。多くの人に共通した法主さん
の評価があります。

1)お会いしただけで「ほっと」するような安心感が自然に生まれて来る。
 だからお会いしに来る。
2)お話を聞くことが出来ると、段々と落ちついて来る。
3)悩みを話すと、悩んでいたのが、どうして悩んでいたのか自分でも分か
らないほど気分 がすっきりする。
4)落ち込んでいたのが、嘘のように元気になり、やってみようと元気にな
 れる。
5)法主さんと知り合いになれてから「運」が良くなった。
6)法主さんの言われる通りにして、親の死に目に会えた。
 これは会話中に「すぐ家に帰りなさい」と言われて家に帰り着くと、別
に何事もない。ところが夕食後に、父親が脳梗塞で倒れて亡くなった。
 などなどですが、これについては心理学者から別の解釈が付けられてい
ます。
※僧正さんは豊富な人生経験を持たれていて、言語で説明出来ないような
洞察力を表現されたのかもしれない。頭から否定することは出来ない。世
の中には「説明のつかないことや、分からないことが沢山ある」と肯定は
されませんが否定もされません。

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    法主さんの幸せと縁日の関係
        少々説明がつかないアブナイ話
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 法主さんが第一土曜日の夕方に阿多田島に行かれて、翌朝早く海に行か
れて、たも(柄のついた大きな丸い網)で鰯(いわし)を掬(すく)われ
たことがあります。
 氷と鰯で一つのクーラーボックスが20kg、ボックスが30個、それを10時
の大般若転読法要の10分前に寺に持ちかえられ、参詣者に接待されました。
2百人くらいの人に2kg宛です。
 もう一度は1月の18日の観音様の縁日、40cmくらいある立派な鯛を36尾
も持ち帰られて接待されたことがあります。
  正直なところ、法主さんは瀬戸内海は自分の家の庭のようにご存じです
が、釣りの知識はあまりありません。さびき仕掛けしかなされません。
  釣られる魚の協力か自発的意思がないと、このようなことは起きえない
と思います。
  だが、私は知っています。法主さんも住職さんも、魚たちの精霊供養を
丁重になされていて、毎年秋の彼岸には魚や愛玩動物の菩提を弔う縁日ま
で設けて、供養を欠かされたことがありません。
  ここらあたりに法主さんや住職さんの大漁の秘密があるように思えてな
りません。
  極楽往生をするために、輪廻転生するために魚が寄って来ると考えるの
はこじつけでしょうか?
 法主さんは大変な動物好きです、と言うより、動物が法主さんを好いて
寄って来るように思います。
 住職さんも同じです。以前は部屋の中に小鳥や熱帯魚などを飼っておら
れました。
 その飼い方が尋常ではないのです。窓際にとまり木と巣箱を置いて、窓
を開けて飼っておられたのです。逃げようと思えば何時でも逃げられる、
しかし、なんとなく鳥が何時も何羽かいる、時には増えることもある、巣
箱の中で卵を産み、雛が孵る、親鳥が餌を与える、法主さんも餌を与える。
このような飼い方でした。

 最近は雀に餌を与えることが観音院の職員の朝一番の日課になっていま
す。実は雀というより「萬倍稲荷(まんばいいなり)」様にお米をお供え
するのですが、待ちかねたように沢山の雀がお供えのお米を食べに来ます。
 観音院の屋上で暮らしている鳩もいます。どのような理由か知りません
が、観音院には鳩の糞害がありません。

 鳩の習性を良く知っている人の話しによりますと、屋上に建てられてい
る鳳凰(ほうおう)の像が怖くて沢山は来ないのだろう。あるいは、毎日
太鼓を叩いて法要をしているから多くは寄りつかない説などを言っておら
れますが、どうでしょうか。
 観音院は供養や祈願の法要を熱心にする寺です。何故熱心に法要をする
か、死後の霊魂の存在を信じて、良き輪廻転生を願っているからです。
 難しい理由は付けていません。

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   法主さんの不思議な行動
       説明がとても難しのですが
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 私が現在の家に引っ越しをしてきて間もないころの話です。私は都会の
マンション暮らしの経験がありませんでした。とても無防備だったのです。
 ある日、二人の押し売りを部屋に入れてしまい、押し問答で震え上がっ
たことがあります。
 そこへ突然法主さんが訪ねて来られまして、この時ほど嬉しく頼もしく
思われたことはありません。
 押し売りを追い払って下さったのは当然ですが、実は法主さんは職員の
自宅を訪問されるようなことは絶対にありません。
 「虫の知らせで急に心配になったから急いで来た」と言っておられまし
たが、緊急の用事がある時でも電話を先ず掛けて来られる方で、仕事中に
突然に立ち上がって小走りで3分ほどで到着です。
 このような時は頭が真っ白になりまして、警察に電話をするように知恵
が回りません。殆ど念力の世界ですね。
 「助けて欲しい!」と一瞬願ったことが法主さんを動かしたとしか考え
られません。
 観音院の職員は全員、法主さんに守られているような気がしてなりませ
ん。同じようなことを多くの信徒さんが言われます。
 法主さんは違った見解をもっておられます。「私は御佛様に仕える身で、
御佛様の意向に動かされたのだろう」と言われます。

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   法主さんはどちらかと言えば
      合理的で冷静な方と言えます
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法主さんは、念力で物を動かすようなことは、強く否定されています。
封筒の封を切らずに中の文章を読むような精神集中は、お願いしても無理
ですし、法主さんは他人の信書の中身を詮索される傾向は全くありません。
ご自身宛の封書でしたら、透視するような努力は絶対にされません。鋏で
切って、中の文書を出して読む方が簡単かつ楽、合理的だからです。
 聞くところによりますと、サイコロの目を念じて、高い確率で自分の望
む目を出す人があるそうですが、法主さんは精巧に出来ているサイコロな
ら自分の望むようになるのは6分の1と言われます。
 念力では鼻糞ひとつ動かせないと言われています。
 いわんや、人を念力で呼び寄せることは願ってもおられません。用事が
ある時は電話なりFAXなり、インターネットのメールなりを上手に使わ
れます。
 人を自然に集めるには「親切にするか、他人の好奇心を満足させるもの
を提供すること」と明確に方針を示されています。
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   供養を丁寧にすれば円満な家庭
     これは卵と鶏の話と似ています
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円満で幸せな家庭であるならばご先祖さまに感謝の供養をしたいという
余裕が出来るのかもしれません。供養で親族・知人が集まれば、より大き
な助け合いとか、人が集まれば色々期待出来ます。
 懺悔(さんげ)とか、感謝とか、思いやりは、個人の徳性を高めます。
幸せな人を「運」が良い人とか、人徳があると言いますが、それらが総合
的にまとめられて「先祖を大切にすれば家が栄える」という仏壇屋さんの
コマーシャルになったのかもしれません。とりとめもないことを書きまし
た。

世の中には不思議な体験もあり、体験しなければ信じられないことは
たくさんあります。だからといって供養しなさいと言っているわけでは
ありません。供養をするのは各自の考えで、極力推進は決してしません。

法主さんの原点は「親切」の二文字にあります。
親切にするのに反対給付は期待されません。もう大分、疲れておられる
ように思います。「親切」には「需要」が多すぎて、「供給」のバラン
スが崩れそうな現状です。

法主さんは時たま釣りをされたり掬われたりすることはありますが、
さびき専門で、絶対に名人ではありません。ご一緒された信徒さんが、
若がって喜ばれるのが嬉しい。「観音院の海の教室」はとても人気があ
ります。

この度は役員会を控えて、多忙な中で原稿を作りましたので、内容
がしどろもどろで済みません。バーチャル霊園の画像処理は私の担当
で物凄く多忙で、舌足らずの点はお許し下さい。恥ずかしいことだと
思います。

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